クリティカルシンキングとはなにか?これからのビジネスパーソンに必要なスキル

公開:2020年10月12日

クリティカルシンキングという言葉を聞いたことはありますか。

現在、この思考法がビジネスパーソンに求められるようになってきました。
「クリティカルシンキングとはなにか」、「なぜ求められているのか」、「どのように使うのか」を解説します。

クリティカルシンキングとは

クリティカルシンキングとは、感情や主観に流されず、客観的に物事を判断しようする思考のプロセスです。
批判的思考とも呼ばれ、その考え方が本当に正しいのかを検証します。

自分の考えに対して、「なぜなのか」、「本当に正しいのか」と批判的な問いを行うことで、物事の本質を見極められるようになります。

なぜクリティカルシンキングが必要なのか

ビジネスにおいて、なぜクリティカルシンキングが必要なのでしょうか。

それは、価値観の多様化にあります。
かつての日本は、「低価格かつ高品質」などの、明確な基準がありました。
企業は、その基準を追求する事で、事業を成功させようとしました。しかし、現代は情報社会になりました。

インターネットやSNSの普及により、あらゆる価値観に触れるようになりました。一つの基準に合わせるだけでは、ビジネスを成功させることが難しくなってきています。

例えば、飲食業です。

かつては、「安くてスピーディでうまい」などの価値観に基づいた事業を行ってきました。しかし現在、新たな価値観が加わってきています。

それは、料理を見た目で楽しむことです。
SNSの普及により、多くの人が料理の写真を撮るようになりました。そこで、お客さんは料理に対し、「味覚で、かつ視覚でも楽しめるもの」を求めるようになりました。今では、様々な飲食店で、「映え」を意識した商品が普及しています。

価値観の多様化により、これまで正しいと考えられてきたものが、通用しなくなってきています。一つの基準に合わせるだけでは、ビジネスは成功できなくなってきています。

そのため、クリティカルシンキングを行い、本質を見極め、時代に適応した意見や判断が必要になりました。
そして、事業を成功・継続させるために、自ら新しい考えや意見を持てるビジネスパーソンが必要になってきているのです。

クリティカルシンキングに必要な考え方

クリティカルシンキングを行う際、基本的な考え方があります。
それは、「ゴールを明確に設定する」、「思考の癖、偏りを意識する」、「問い続ける」です。

ゴールを明確に設定する

常にゴールを意識することが大切です。
クリティカルシンキングは、課題解決のための手段です。何のために問うのかが明確でなければ、意味のない課題に、時間と労力を費やしてしまいます。

思考の癖、偏りを意識する

どんな人でも必ず思考の癖や偏りがあります。自分の経験や記憶がある以上、仕方がないことです。

客観的に物事を判断するためには、「自分の考え方は偏っている」、「間違っている可能性がある」という自覚が必要です。自分の考えに対して否定を行うので、慣れない頃は違和感や嫌悪感を抱きます。
しかし、良い解決策を得るためには、改善点を探し続けることが必要不可欠です。

問い続ける

課題解決まで、常に考え続けることが大切です。
何度も「これは本当に正しいのか」と問い続けることで、物事の本質的に近づきます。
そして、優れた解決策を得られます。

クリティカルシンキングの流れ

クリティカルシンキングを行うとき、前述の考え方と合わせて、適切な進め方があります。それは、「現状分析」、「課題を見つける」、「解決のためのアクションを考える」です。

現状分析

まず、思考する目的をはっきりさせましょう。
ビジネスにおけるクリティカルシンキングは、「目的」のために行います。目的を正しく設定することで、細かいことに意識を向けてしまったり、無駄な議論を避けられます。

ゴールを明確にしたら、そのゴールに辿り着くために、現状を分析します。
この段階では、「なぜ」などを問う必要はありません。「どういう戦略を立てているのか」「利益はどれくらいだ」などの状況だけを洗い出しましょう。

課題を見つける

現状分析が終わったら、課題は何か見つけましょう。
ゴールと現状の差を整理します。その差がなぜ生まれているのかを考えましょう。

なぜなのか」、「本当に正しいのか」と問い続けましょう。この時、常識や今までの会社の方針にとらわれることなく考えることが、大切です。

そもそも~は正しいのか」とすべてに問いを立てることで、今まで気づかなかったことに気づくようになります。

解決のためのアクションを考える

課題を見つけたら、最初に決めたゴールを達成するためのアクションを考えます。見つけた課題に対して、「ではどうすればいいのか」と、具体的な行動に落とし込める解決策を考えましょう。

具体例

実際に具体例を用いて、クリティカルシンキングを実践してみます。これから出す例は、架空の飲食店に関するものです。結論ではなく、思考のプロセスに注目してください。

【設定】

「カフェ」の営業利益率を改善する。これからどういう戦略で営業するか議論する

【月商300万円の店舗の場合】

売上高 100% ¥3,000,000
原価 30% ¥900,0000
人件費(アルバイト) 22% ¥660,000
水道光熱費 6% ¥180,000
その他 7% ¥210,000
家賃 10% ¥300,000
人件費(正社員) 15% ¥450,000
営業利益 10% ¥300,000

*青-変動費 赤-固定費

ゴールの設定

  • 営業利益率を10%から15%にしたい。
  • 場所と正社員は変わらないので、変動費のみ議論する。

現状分析

現状分析では、その時点で分かっている事実だけに注目します。主観的な的な要素は極力除きます。

  • 損益計算は上記の表のとおり。
  • 既存顧客との関係性を重視している。
  • 既存顧客のリピート率を高めるため、既存顧客の求める新商品を提供してきた。
  • 新商品の原価率は高い。
  • アルバイトの増員は人手不足もあり難しい。

課題を見つける

今まで当たり前だと思っていることでも、それが「本当に正しいのか」と客観的に考えます。

今までの考え方で課題を見つける

  • 新商品は原価率が高いため、原価率を低くする方法を考える。
  • 原価率を抑えた新商品を開発する。
  • 店舗オペレーションを改善して、アルバイトの人数を減らす。

クリティカルシンキングで課題を見つける

  • 本当に既存顧客を優先することが良いことか?
  • 原価率を下げるのではなく、販売数を増やすことで利益を上げられないか?

むしろ、原価率を上げた高品質の商品を開発し、新しい客層の増やす方法はないか?

解決のためのアクションを考える

今までの考え方で解決する

  • 原価率を抑えた新商品を開発と提供回数を増やして、利益率とリピート率を高める。
  • 変動費であるアルバイトの人件費を削減する。(ただし、接客の品質低下の懸念)

クリティカルシンキングで解決する

  • 今後、収益が見込めそうな新しい客層をターゲットにする。
  • そのために、原価率を上げた目玉となる高品質商品を開発し、新規客層を増やす。
  • 客数を増やすことで、利益率の向上を図る。

まとめ

クリティカルシンキングは、今まで気づかなかったことに気づくチャンスを与えてくれます。そして、その気づきが、課題の解決や世の中を変える新サービス、商品の開発につながります。

読者のクリティカルシンキングにより、会社が前進するかもしれません。
ぜひ、クリティカルシンキングを取り入れてみましょう。

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