仕事中の眠気はなぜ?睡眠の仕組みと日中の眠気への対処法!

最終更新:2020年02月04日 公開:2019年12月05日

「長い時間寝たのに、なんだか疲れが取れていない気がする」

「会議の途中、凄まじい眠気に襲われて一部記憶がない……」

といった経験はありませんか?

平成29年の国民健康栄養調査によれば、日本人の約5人に1人が「睡眠で十分に休養を取れていない」と感じているようです。

これらは、睡眠のメカニズムに関する知識の不足や、生活習慣の乱れによる睡眠時間の減少や質の低下が原因の1つといわれています。

当記事では、眠気への具体的な対処法をいくつかご紹介します。睡眠のメカニズムについて知り、日中の眠気を軽減させる生活習慣を身につけましょう!

睡眠のメカニズム

人間の体には、約1日を単位とする「サーカディアンリズム(概日リズム)」と、約半日を周期とする「サーカセメディアンリズム」というサイクルがあります。

また、夜の間は夢を見る「レム睡眠」と、大脳を休める「ノンレム睡眠」が約90分周期で変動し、朝の覚醒に向けて準備を整えます。

体は睡眠を維持するために、就寝中も自律神経やホルモンなど生体機能を総動員しています。

これらの働きによって、私たちは毎日おおよそ同じ時間に眠り、目覚めることができるのです。このような睡眠のリズムは一体どのように作られているのでしょうか。

睡眠と覚醒のリズム

ヒトの睡眠は大きくわけて、2つのシステムによって形作られています。

ひとつめは覚醒中の疲労が蓄積して起こる「睡眠欲求」です。睡眠欲求は、目覚めている時間が長いほど強くなります。いったん眠りに入ると睡眠欲求は急速に減少し、十分に眠ると睡眠欲求が消失し、覚醒します。

ふたつめは「覚醒力」です。覚醒力は人それぞれの体内時計から発信され、1日の決まった時間に増大し、睡眠欲求に打ち勝って私たちを目覚めさせます。

覚醒力は普段の就寝時刻の数時間前にもっとも強くなり、就寝時刻の約1~2時間前に急速に減衰していきます。そして就寝時刻が近づくと、睡眠を促進するホルモンである「メラトニン」が分泌され始めます。

そのため、私たちは夕食時にはすっきり目覚めていても、就床時刻が近くなると眠気を感じるのです。

睡眠を維持する生体機能

睡眠と覚醒のリズムを調整するために、体内時計は主に以下の生体機能を働かせています。

・熱放散
人間の脳は、ほかの動物とくらべて高い機能をもっているため、活動中は脳の温度を高く保つ必要があります。そのため、就寝時は体から熱を逃がして脳の温度を下げ、脳を休ませます。

・夕方~夜間のメラトニン分泌
脳が冷えるのと同じ頃、メラトニンが脳の松果体(しょうかたい)という部分から分泌され始め、入眠を促します。

しかし、メラトニンは明るい光の下では分泌されません。そのため、就寝時に部屋が明るすぎると、寝付けない原因となってしまいます。

・朝のコルチゾール分泌
朝方になると、覚醒作用を持つ副腎皮質ホルモン「コルチゾール」の分泌が増えてきます。コルチゾールは起床後30~60分頃に大量に分泌され(起床時コルチゾール反応:CAR)、その後次第に分泌量は低下していきます。

コルチゾールはストレスを受けた時に分泌が増えることが知られており、慢性的なストレスを受けると日中のコルチゾールが増え、夜間の睡眠にも悪影響を及ぼす可能性があります。

日中の眠気を防ぐためには……

日中の眠気は、約半日周期のサーカセメディアンリズムが原因の1つであるため、完全になくすことは難しいといわれています。しかし、毎日の工夫で軽減させることはできそうですね。

以下に、日中の眠気対策をいくつかご紹介します。

夜間の十分な睡眠で概日リズムを整えよう!

睡眠に関する疾患がない方の場合、日中の眠気の原因には睡眠時間の不足や質の低下、目覚めがすっきりしていないことなどが考えられます。そのため、まずは夜間に良好な睡眠をとるためのポイントを確認しましょう!

夕方の運動習慣を!

運動習慣のある人には不眠が少ないことがわかっています。習慣的な運動は特に「睡眠の維持」に効果があるようです。

効果的なのは夕方から夜の運動といわれており、就寝の数時間前に、運動で脳の温度を一時的に上げることがポイントです。就寝時の脳温の低下幅を大きくすることが、快眠へとつながります。

就床直前の食事は避けよう!

寝ている間は本来、ホルモンの分泌や脳の休養、記憶の整理などが行われています。しかし、就寝の直前に食事をとると、消化活動によって睡眠が妨げられてしまう可能性があります!

良好な睡眠をとるために、就寝3~4時間前までに食事は済ませておきましょう。

就寝2~3時間前の入浴で体温を上げよう!

これは夕方の運動習慣と同様に、就寝前に体温を一時的に上げることがポイントです! 深い睡眠をとるためには、健康な成人で38度程度のお湯に25~30分程度入浴するのがおすすめです。

朝は日光をたくさん浴び、就床時はできるだけ室内を暗くしよう!

光の効果は、本来約25時間とされる人間の体内時計を24時間に調節することにあります。毎日体内時計を調節しなければ、体内時計がずるずると後ろにずれてしまうため、起きたらまずは自然の光を部屋に取り込みましょう!

反対に、夜間の人工照明の光は体内時計を遅らせる働きがあるといわれています。家庭の照明(100~200ルクス)でも長時間浴びると体内時計が遅れてしまう可能性があります!

また、日本でよく用いられている白っぽい光の蛍光灯よりも、赤っぽい暖色の蛍光灯のほうが睡眠を妨げないようです。就寝時は部屋をできるだけ暗くして横になり、メラトニンの分泌と熱放散を促しましょう!

どうしても眠い!でも寝たらマズい!

ここまで、より良い睡眠のためのポイントを紹介してきましたが

「規則正しい生活がいいことはわかっていても、忙しくてなかなかできないよ!」

という方もいらっしゃることでしょう。そんな忙しい方のために、「どうしても今だけは寝られない!」という場面に遭遇したときの一時的な対処方法について、いくつかご紹介します!

顔や手、腕などを冷たい水で洗う

「なんだか眠気が襲ってきたぞ……」と感じたら、顔や手、腕などを洗ってみてください。皮膚への冷たい刺激で、一時的な覚醒を得ることができます。ただ、持続性はあまりないようなので、応急処置として試してみてください!

カフェインの摂取

チョコレート、緑茶、コーヒーなど、カフェインが含まれる飲食物は覚醒作用があり、眠気覚ましとして有効ですね。カフェインは摂取後20~30分程度で効果が表れ、作用時間は約4時間といわれています。

アロマオイルでリフレッシュ

眠気がやってきそうな会議の前に、アロマオイルをハンカチやティッシュに1~2滴垂らして嗅ぐことで覚醒効果が得られます。特にティートゥリーレモングラス、マンダリンなどは覚醒効果があるようですよ。

ただし、妊娠している方や持病がある方は要注意です!種類によってオススメできなかったり、強い紫外線に当たると炎症が生じたりといった事例があります。事前によく調べてから使いましょう。

思い切って昼食後に15分程度の昼寝をする!

お昼休みを十分にとれる方であれば、昼食後、思いきって寝てしまいましょう!

昼寝は午後の眠気を解消し、活力を与えてくれます。しかし、長すぎる昼寝は夜の睡眠を妨げる可能性があるので、15分程度、長くとも30分ほどにすると良いようです。

眠気も体の大切な反応です!

いかがでしたか?

睡眠のメカニズムについて知ることで、夜間の睡眠や日中の眠気コントロールのためのヒントが得られたのではないでしょうか。

これからも規則正しい生活リズムを心掛け、眠気とうまく付き合っていきましょう!

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット
出典:日本睡眠学会HP
出典:日本看護学校協議会共済会

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